近年、認知症予防に関心が高まる中、空手の形（カタ）がその有効性に注目されています。この記事では、私見をもとに、なぜ空手の形が認知症予防に有効であるのかについて解説します。脳と筋肉の活性化を通じて、空手の形が健康な老後を支援するメカニズムを探ってみましょう。
空手の形とは？
空手の形（カタ）は、空手道の練習方法であり、特定の技や動作を組み合わせた演武形式です。古くから伝わる伝統的な形から、現代のバリエーションまで、さまざまな形が存在します。空手の形は、身体能力の向上だけでなく、精神修養や自己防衛の訓練にも役立ちます。
空手の形が認知症予防に効果的な理由
空手の形が認知症予防に有効であるとの提唱があります。東京大学名誉教授の小林寛道先生によると、同側型神経支配の運動と深層部の筋肉（インナーマッスル）を活性化することが、認知症予防に良いとされています。このため、空手の形の練習は複雑な動きから成り立っており、同側型神経支配の運動を意識的に行うことで、脳と筋肉を活性化し、認知症予防に役立つと考えられます。
同側型神経支配の運動とは？
同側型神経支配の運動は、普段の生活ではあまり使用されないため、意識的なトレーニングが必要です。身体の同じ側の神経系を介して制御されるこの運動は、脳と身体のバランスが整い、全身の筋肉をバランス良く使うことができるため、認知症予防に効果的だと考えられます。
脳と筋肉の活性化
空手の形の練習により、複雑な動きが要求されるため、脳と筋肉の両方が活性化されます。この活性化は、脳の神経回路を刺激し、認知機能の維持や向上に役立ちます。また、身体の深層部の筋肉も同時に鍛えられるため、全身のバランスや柔軟性が向上し、怪我の予防にもつながります。
結論
空手の形は、認知症予防に有効なトレーニング方法の一つだと考えられます。脳と筋肉の活性化を促すことで、健康な老後を支援し、認知症のリスクを軽減する可能性があります。
誠空会では、65歳でもスパーリングを行う方がいるように、空手を通じて健康で活動的な生活を送ることができます。さらに、沖縄の高齢な空手先生たちも皆さん元気であることからも、空手の実践が健康維持に貢献することが示されています。
空手を継続することで、心身の健康を維持し、認知症の発症リスクを低減させることができます。
