【空手の歴史】首里手、那覇手、泊手を徹底解説

【空手の歴史】首里手、那覇手、泊手を徹底解説

📅 公開 2022.08.30|🔄 更新 2026.09.06|⏱ 読了 約9分

空手の起源や伝統を語る際に、頻繁に登場するのが「首里手」「那覇手」「泊手」の三つの流派です。これらの流派は、空手が「唐手」と呼ばれていた時代、さらにはその前身である「手」の時代にまで遡ることができます。この三つの流派は、それぞれ異なる地域で発展し、独自の特徴を持っています。

🥋 まずは体験から
池田・川西・宝塚で空手・キックボクシング

1977年創立、47年の伝統道場。経験ゼロから始めて3ヶ月で体が変わる。キッズ・大人・パーソナル指導まで対応。

唐手とその地域的背景

池田市で空手を始めてみたい方へ。誠空会本部(阪急池田駅 徒歩5分)で大人・初心者の体験を受付中です → 池田市の大人の空手を見る

空手が現代に至る前は、「唐手(トーディー)」と呼ばれ、さらにその前は「手」として知られていました。この時代について詳しくはコチラの記事をご参照ください。
また、本土四大流派沖縄三大流派についても併せてご覧ください。

唐手は、中国拳法と融合して発展し、士族の多かった首里、那覇、泊を中心に広まりました。1800年代末期には、これらの地域名を冠して「首里手(スイディー)」「那覇手(ナーファディー)」「泊手(トゥマイディー)」と呼ばれるようになりました。

【空手の歴史】首里手、那覇手、泊手を徹底解説

首里手・那覇手・泊手の違い|表で比較

空手の源流である沖縄では、地域ごとに違う特徴を持った系統が育ちました。それが首里手・那覇手・泊手です。

首里手(スイディー)那覇手(ナーファディー)泊手(トゥマイディー)
地域首里(王府のあった城下町)那覇(港町・交易の拠点)泊(港町)
間合いやや遠い近い中間
動きの質速い・軽快・直線的粘り・剛と柔の切り替え両者の中間的
呼吸法自然な呼吸重視(三戦)
代表的な型ナイハンチ・パッサイ・クーサンクーサンチン・セイエンチンパッサイ・ローハイ
受け継いだ流派小林流・松濤館流 ほか剛柔流 ほか松林流 ほか

ひとことで言うと

  • 首里手速く、軽く、遠くから。士族の護身に根ざした系統とされる
  • 那覇手近く、粘り強く、呼吸を使う。中国南派拳法の影響が濃いとされる
  • 泊手両者の中間。伝承者が少なく、単独の流派として残りにくかった

⚠ この整理はおおまかな傾向です。実際には流派をまたぐ交流があり、きれいに線を引けるものではありません。

なぜ地域で違いが生まれたのか

地域土地の性格影響
首里王府のあった城下町。士族が住む身のこなし・護身。速さと軽快さ
那覇交易の港町。中国との往来が多い中国武術の影響。呼吸法・近距離
港町。漂着した中国人から学んだ伝承がある両者の要素が混ざる

つまり「どこで、誰と接していたか」が、そのまま技の性格になった——これが3つに分かれた理由です。

現在の流派との対応

系統沖縄の流派本土四大流派
首里手小林流・松林流松濤館流・和道流
那覇手剛柔流剛柔流
首里手+那覇手糸東流(両方を受け継ぐ)
泊手松林流 に影響

糸東流が「首里手と那覇手の両方を受け継ぐ」とされるのは、開祖が両系統の師に学んだためです。

📎 沖縄の各流派(小林流・剛柔流・上地流)の違いを詳しく知りたい方は、 沖縄空手の三大流派|小林流・剛柔流・上地流の違いを表で比較 をご覧ください。本記事はその手前にある「3つの系統」を扱っています。

道場に通えない方へ

流派の違いが分かってきたら、次に迷うのは「自分はどう始めればいいか」です。入門者が最初の3ヶ月でつまずく5つを、noteにまとめました。

空手を始めた最初の3ヶ月で、つまずく5つのこと

誠空会 代表・田中幸尚が note に書いています

よくある質問

Q. 首里手と那覇手、どちらが強いですか。
A. 比べられません。間合いも戦い方も違い、そもそも同じルールで競う前提がありません。

Q. 泊手は今も残っていますか。
A. 単独の流派としては残りにくかったとされますが、松林流などに要素が受け継がれています。

Q. 自分が習っているのはどの系統ですか。
A. 流派名から辿れます。剛柔流なら那覇手、松濤館流なら首里手、糸東流なら両方です。分からなければ指導者に聞くのが確実です。

Q. 「唐手(トーディー)」との関係は。
A. 唐手が古い呼び名で、首里手・那覇手・泊手はその地域ごとの系統です。のちに「空手」の表記が定着しました。

首里手(スイディー)

首里手は、政治の中心地であった首里で発達した武術です。首里の「士(サムレー)」たちによって受け継がれ、長い歴史の中で多くの名武術家たちに伝えられてきました。

首里手の系譜は、佐久川寛賀から松村宗棍へ、そして宗棍から糸洲安恒、安里安恒、多和田真睦、喜屋武朝徳へと続きます。さらに、屋部憲通、花城長茂、徳田安文、城間真繁などへ受け継がれ、これが小林流の知花朝信、松濤館流の船越義珍、糸東流の摩文仁賢和などに影響を与えました。また、喜屋武朝徳の系統からは少林流・少林寺流が派生しました。

那覇手(ナーファディー)

那覇手は、商業の中心地であり、海外への玄関口でもあった那覇で発展しました。特に福州との関係が深く、久米村(クニンダ)は福州を中心にした中国系渡来人の居住区でした。このような国際的な環境の中で育まれたのが那覇手です。

那覇手の系譜は、東恩納寛量から始まり、糸東流の摩文仁賢和、剛柔流開祖の宮城長順へと受け継がれました。

🥋関連クラス
本物の武道を学ぶ稽古場

1977年から続く伝統と、現代格闘技として磨かれた実戦性を両立する道場。スポーツではなく「武道」として空手を学びたい方へ。

泊手(トゥマイディー)

泊手は、泊地域で発達した武術で、宇久嘉隆と照屋規箴が元祖と言われています。嘉隆と規箴から親泊興寛、山田義恵、松茂良興作など泊地方の「士(サムレー)」たちによって受け継がれました。泊手を代表する武術家としては松茂良興作が挙げられ、その系譜から長嶺将真を開祖とする松林流が派生しました。また、少林流系に多大な影響を与えた喜屋武朝徳も泊手を継承しています。

おすすめの書籍

これらの歴史的背景や登場人物を題材にした小説もあります。今野敏さんの作品は、武術家たちの物語を描いており、興味深く読むことができます。空手の歴史や背景に興味がある方には、ぜひおすすめしたい作品です。以下のリンクから購入できますので、ぜひ読んでみてください。

また、さらに詳しい情報を知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
この記事が皆さんの空手の理解を深める一助となれば幸いです。

FINAL CALL
記事を読んでくださって、ありがとうございます。

次の一歩は、池田・川西・宝塚の稽古場で待っています。
手ぶらで、いつでも。

🥋 開講中の支部 ─ 池田総本部道場(大阪府池田市)/川西緑台支部(兵庫県川西市)/宝塚支部(兵庫県宝塚市)
空手・キックボクシング・パーソナルトレーニング
📖 経営者・リーダー層の方は note連載「経営者の武道道場」 も配信中

道場に通えない方へ

流派の違いが分かってきたら、次に迷うのは「自分はどう始めればいいか」です。入門者が最初の3ヶ月でつまずく5つを、noteにまとめました。

空手を始めた最初の3ヶ月で、つまずく5つのこと ▶︎
この記事をSNSでシェア・拡散!