
道着が黄ばんできた。洗ってもにおいが残る。一度洗ったら縮んでサイズが変わった——。
道着は厚手の綿でできていることが多く、普通の洗濯物と同じ扱いでは落ちきりません。この記事では、洗う前の一手間・洗い方・干し方を順番に説明します。特別な洗剤は使いません。
Contents
基本は「稽古のたびに洗う」
まずここが出発点です。汗を含んだまま置くと、生地が傷み、においが取れなくなります。
「週2回だから、まとめて週末に」は、いちばん傷む扱い方です。すぐ洗えないときは、広げて乾かしておくだけでも違います。バッグに入れっぱなしが最悪です。
乾きにくい季節は、道着を2着で回すと無理がなくなります。
洗う前の一手間——襟と袖口だけ、先に
黄ばみは全体に出るのではなく、襟・袖口・脇に集中します。ここは皮脂汚れなので、全体を回すだけでは落ちません。
- 襟と袖口を水で濡らす
- 固形石けん(洗濯用)か、液体洗剤を直接塗る
- 指の腹で軽くもむ(ブラシでこすらない。生地が毛羽立ちます)
これを洗濯機に入れる前に30秒やるだけで、仕上がりが変わります。
洗い方
| 項目 | どうするか | 理由 |
|---|---|---|
| 単独で洗う | 他の衣類と混ぜない | 厚手なので水と洗剤を奪う。色移りも防ぐ |
| 水温 | 30℃以下(水でよい) | 綿は高温で縮む |
| コース | 標準でよい。汚れがひどければ「つけおき」 | 手洗いコースだと厚手の汚れが落ちない |
| 洗剤 | 普通の洗濯洗剤で十分 | 専用洗剤は不要 |
| 柔軟剤 | 使わない | 生地が柔らかくなり、張りと吸汗性が落ちる |
| 帯 | 必ず別に洗う | 濃い色は色落ちする |
黄ばみが取れないとき
酸素系漂白剤(粉末)を使います。塩素系は使いません(生地を傷め、かえって黄変することがあります)。
- 40℃程度のぬるま湯に、規定量の酸素系漂白剤を溶かす
- 30分〜1時間つけおきしてから、通常どおり洗う
⚠ 刺繍やワッペンがある道着は、目立たない場所で試してからにしてください。
干し方——縮みとしわは、干し方でほぼ決まります
- 脱水は短め(1分程度)。長く回すとしわが折り込まれます
- 干す前に両手で挟んでパンパンと叩き、形を整える
- 陰干し。直射日光は生地を傷め、黄変の原因にもなります
- 厚手のハンガーか、竿に袖を通して干す。細いハンガーは肩に跡が付きます
- ズボンは紐を外に出して干す(乾きやすくなります)
縮みを最小限にしたいなら、乾燥機は使わないのが基本です。どうしても使う場合は低温・短時間で、完全に乾かしきる前に取り出して形を整えてください。
サイズが縮んでしまったら
綿は洗うと縮みます。新品の道着は、最初の数回で数センチ縮む前提で選ぶのが一般的です。
すでに縮んでしまった場合は、湿らせた状態で縦方向に軽く引っ張りながら干すと多少戻ります。ただし完全には戻りません。買い替えのときは、最初から縮む前提で少し大きめを選んでください。
よくある質問
Q. 道着はどのくらい持ちますか。
A. 使用頻度によりますが、子どもの場合はサイズアウトのほうが先に来ることがほとんどです。生地が薄くなったり、脇や膝が破れてきたら替えどきです。
Q. においが取れません。
A. 生乾きのにおいなら、酸素系漂白剤でつけおきが効きます。それでも取れない場合は、洗濯槽そのものが原因のこともあります。
Q. アイロンはかけますか。
A. 通常は不要です。審査や大会で見た目を整えたいときだけ、当て布をして中温でかけてください。
Q. 帯は洗っていいですか。
A. 洗わない習慣の道場もありますが、衛生面では洗って問題ありません。必ず単独で、水で。色の濃い帯は特に色落ちします。
最後に
道着の手入れは、上達とは関係がないように見えます。けれど、きれいな道着で道場に立つことは、礼法の一部です。子どもにとっては、それを自分でやること自体が稽古になります。
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